社会

金融危機と金融リタラシー

「日本の金融リタラシー(金融常識)を向上しなくてはならない」と言われて久しい。今次の金融危機の議論を聞いていても、聞こえてこない当たり前の金融常識を列挙してみたい。①円高は世界における日本人の地位を上昇させている。大半の日本人は円建てで純資…

DVD4枚1000円

東北大震災の後、あまり映画を観る気になれなかったが、「インサイド・ジョッブ」を教材に使うことにしたので、久しぶりに映画DVDをたて続けに観た。新作2本を含め、DVDレンタル4枚で1000円と言われると、4枚借りないわけにはいかない。元々、シニア…

古賀茂明「日本中枢の崩壊」

時の人である古賀茂明さんが経済産業省を退職されたのを機会に、積読になっていた「日本中枢の崩壊」を拝読した。感想を一言で言えば、予想外のことがほとんど書かれていない陳腐な内容で、国内の政治家と官僚のことにしか触れてない視野の狭い本。この程度…

NHKのど自慢大会

昨晩NHKが放映した被災地区の「のど自慢大会」参加者のドキュメンタリーには、いたく感動させられた。若い頃は、「NHKのど自慢」は、ダサくて洗練されていない後進国番組の代表のように思えて、相撲中継と並びいつまで放映し続けるつもりなのかと思っ…

古新聞・古雑誌

夏休みで読まなかった一ヵ月分ほどの古新聞と古雑誌をやっと読み終えた。ひと通り目を通さないと空白の時間が出来てしまうようで、落ち着かないので、海外出張や新聞を読む時間が無いほど忙しかった時からの習慣である。 リアル・タイムで情報が提供される時…

なでしこJAPAN

なでしこジャパンの活躍は、久しく忘れていた感動を思い出させてくれた。 感じさせられたことを列挙すれば、次のようになる。①下品な漫才師崩れが、つまらぬことをしゃべりまくって年間10億円を稼ぐという愚者の楽園の世の中で、恵まれぬ環境下に苦労を重…

寒々しい嫌な国

昨日のブログに、「日本人の倫理感や社会風土が更に寒々しい嫌な国に向かって変化しつつあるのであろう」と書いたが、これをゼミ卒業生の転職報告にダブらせて考えた。 先週、あるゼミ卒業生から「出身地に近い地方テレビ局に転職することにしました」という…

日本の底力

先日、子供の頃から家の改修をやってくれていた大工さんが亡くなった。私より7才年上であったから、最近ではやや若死にと言えるだろう。中学を出ると父親のお供で大工仕事を手伝い始め、仕事を終えるとたくさんのおしゃべりをして帰って行った。生まれ持っ…

日経CNBC

金融市場の動きが激しい時には、先ず日経CNBCのニュースを見る。CNBCニュースは好きではない。何故あのようにハイテンションで声高に、しかも煽るような早口でしゃべるのであろうか。まるで、いい加減なものを心理的に酔わせて売りつけるいかがわし…

ドラッカーの勘違い

昨日に続きドラッカーを語りたい。彼の思索を考える場合、彼がヨーロッパ出身であることは非常に重要だと思う。日本経済新聞社の連載企画「私の履歴書」をまとめなおした「知の巨人ドラッカー自伝」にあるように、ドラッカーはウィーンに生れ、フロイトなど…

ドラッカー紅衛兵?

ある人が書かれた経営の本を読んでいる。特別に難しい日本語で書かれているわけではないが、実に難解である。著者を良く存じ上げており、いい加減なことを書いたり、言われたりする人物ではないだけに、理解出来ないのは当方の力不足だろうと考えるが、著者…

福島原発事故

次のEメールは、New Yorkの小学4年生の孫(世資弥)が同じく4年生の日本の孫Jo(丈)に宛てて、3月11日に送ってきたものである。IQが高いGifted ChildであるYoshiyaは、特別の小学校で教育を受けているが、3月11日に既に原発のポンプ故障による核燃…

日本人はどのように見られているか(2)

今回の大震災の経験で嬉しかったことのひとつが、予想を超えた海外からの支援の声と援助の提供である。日本のマスコミ報道の与え続けた印象から言えば、エコノミック・アニマル日本は世界の嫌われ者だったはずである。金をドブに捨て続けたと思っていたOD…

日本人はどのように見られているか。「ザ・コーブ」

和歌山のイルカ漁を告発し、アカデミィー賞を受賞したドキュメンタリー映画「ザ・コーブ」がDVDになり、やっと観ることが出来た。偏執狂的なものを感じるが、観客の目を意識し計算し尽くした儲けるためのドキュメンタリー映画で、日本人が騒ぐことまで計…

福島原発事故

海外にいる友人から、「福島原発事故がチェルノブイリ級の被害をもたらし、今後100年は東京地区に住むことが出来なくなってしまうような可能性があるのだろうか?もしそうであるとすると、給水作業などの対応策のペースが遅すぎるのではないか。自衛隊員…

ガンバレ日本!ガンバレ宮城県

宮城の県立大学にお世話になり、仙台や宮城が大好きな私としては、昨日からの東日本大震災をテレビで見ていることが誠に辛い。地震のあった時は自宅に居たが、私にとっても人生最大の地震であり、揺れのひどさに恐怖を感じた。壁の鏡が一枚割れ、ランプや本…

重要性の原則

会計原則のひとつに「重要性の原則」というのがある。会計処理の効率性、迅速性などを担保するべく、金額が少額であるといった観点から判断に重要な影響を与えないと考えられる取引については、会計処理を省略するとか簡便な方法に従うことを認めるという考…

日本アカデミー賞

日本映画制作者連盟の集計によれば、昨年の映画興行収入は2207億円で、2010年比7%増、入場人員で見ても174百万人で対前年3%と一見したところ改善している。しかし、興行成績上位の映画のリストを見て驚かされることは、アニメと漫画が圧倒し…

年賀状

お年玉付き年賀状の当選番号をチェックしながら、頂いた年賀状の枚数同様に切手シールの当たり枚数も大きく減少したことに、改めて気付かされた。ピーク時の五分の一程度になっている。 最も大きな減少理由は、大学に転職して以降、私が年賀状を出さなくなっ…

日本の過去は中国の将来像?

また馬齢1年を重ねてしまった。年末にあたり、個人的問題以外でもっとも気になることを述べるとすると、中国のこれからということになる。 中国が過大に評価され過ぎた年であったが、わが国に100年以上遅れて近代化を始めたわけで、世界を指導するにはほ…

国家・民族と個人

先日、来日したばかりのアメリカ人から「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」という唾棄すべき題名の本について聞かれた。私はこの本を読んでもいないし、触ってすらいない。内容など二の次で、このタイミングで出すべき本ではない。「お母…