夢と希望

 失望することが多い厄年のような1年が過ぎたと書きました。
自分を説得しようとしてはいるが、説得しきれてない考え方は、ポジティブに考えることである。アメリカのベスト・セラー「サンキューパワー」の日本語版をいただいたので、速読したが、どのような事に直面してもサンキューと言えるようなポジティブな発想が幸せになる秘訣であるとする、如何にもアメリカ的ベスト・セラーである。

 自分の場合で考えれば、夢や希望があるから失望するわけで、夢も希望も持てないから失望することもない人生を送っている方も少なくないはずである。まして、66歳になって、こんなに沢山の夢や希望を持っているのだから、多少の失望続きを嘆くのは贅沢であると言われてしまう可能性の方が高い。「いいご身分ですね」と言われることもあるが、腹の中では「苦労と努力の結果、手にしたもので、ボーと生きてきた貴方に四の五の言われる筋合いではない」と言ってしまっており、素直に「サンキュー、ゴッド」とは思わないのが、私の不幸の原因かもしれない。 そうは言うものの、会長とか相談役と呼ばれ、社用車を乗り回し、秘書にかしずかれ、相当の捨扶持を食んでいる友人達や、ろくでなしの癖にマスコミ受けしている知人等を思い出してしまうと、こころ穏やかではなくなってしまう。1週間点滴で生き延びたこと、腰痛がひどくてベットから離れられなかった日々を思い出せば、今日も好日、「サンキュー、ゴッド」であることは確かである。
 先週も同級生の訃報が入った。同年齢の訃報は、今年の6人目である。死ぬまで夢と希望が残り続けるようであれば、「サンキュー、ゴッド」と言うことなのであろう。多分。