人生

西部・佐高「学問のすすめ」

先日、仙台の古本屋で佐高信「タレント文化人100人斬り」を買い、帰りの新幹線+1時間で一気に読ませてもらった。この著者の代表作が何なのかは知らないが、辛口評論家と言われて、それなりに知られた存在ではある。ビートたけしや西部遵のように複数回…

宮城県よ

県立宮城大学で、静かな生活と教える喜びを与えてもらいました。 この秋も、非常勤で教えに行ってきました。 宮城大学の長い階段ホールは、「坂の上の雲」を意識していたはずです。 宮城よhttp://www.youtube.com/watch?v=MVKWtxXtZ3E&feature=relatedhttp:/…

立川談志

立川談志が亡くなった。小学生の頃は、ラジオで落語を結構聞いていたが、最近はたまに「笑点」を見るくらいである。私の話し方や雰囲気が談志に似ているという人がたまに居ることから、談志が出演するテレビなどを時々見たこともあり、今日もNHKの談志ド…

古新聞・古雑誌

夏休みで読まなかった一ヵ月分ほどの古新聞と古雑誌をやっと読み終えた。ひと通り目を通さないと空白の時間が出来てしまうようで、落ち着かないので、海外出張や新聞を読む時間が無いほど忙しかった時からの習慣である。 リアル・タイムで情報が提供される時…

小人閑居して何もせず

帰国時の時差調整に失敗したせいか、はたまた、日本の残暑が厳しいせいか、大したことをしないまま時間ばかりが過ぎて行く様な感じである。大学の後期授業の開始も再来週で、自由になる時間が多い時期で、将に小人の閑居である。「自由からの逃走」ではない…

祇園祭り宵山

昨日は京都祇園祭りの宵山で、NHKが長時間中継をやっていたので、観てしまった。 「中京区姉小路新町角」というのは、「柏屋光定」という屋号で何代にも亘りやってきた京菓子の家業の店があったところである。親父の代で番頭さんに暖簾をゆずり、もうその…

「マイ・バック・ページ」

東日本大震災の本当のドラマを見聞きしていると、映画に行って人工的で矮小なドラマを観る意欲が失せて来てしまう状況が続いているが、幾つかの理由が重なり、遅ればせながら「マイ・バック・ページ ある60年代の物語」を観に行った。 本作を一言で言えば…

日本の底力

先日、子供の頃から家の改修をやってくれていた大工さんが亡くなった。私より7才年上であったから、最近ではやや若死にと言えるだろう。中学を出ると父親のお供で大工仕事を手伝い始め、仕事を終えるとたくさんのおしゃべりをして帰って行った。生まれ持っ…

同窓会と村上龍「イン・ザ・ミソスープ」

昨日19日は、高校の卒業50周年同窓会であった。最近は5年毎に同窓会をやっているから、日常的に遭っている顔も少なくなく、逆に参加しない連中には卒業以来一度も顔を見ない連中が多く、久しぶりの非常に懐かしい顔は極めて少なかった。定員400人の…

「ブラック・スワン」

東日本大震災による悲劇、人情劇、人間の生き様等々を見聞きしていると、映画に行って人工的で矮小なドラマを観る意欲が失せて来てしまうが、バレー・ダンサーを主人公にした本作は、愛娘の半生を思い浮かべて、観に行かざるを得なくなる映画である。 娘は、…

年賀状

お年玉付き年賀状の当選番号をチェックしながら、頂いた年賀状の枚数同様に切手シールの当たり枚数も大きく減少したことに、改めて気付かされた。ピーク時の五分の一程度になっている。 最も大きな減少理由は、大学に転職して以降、私が年賀状を出さなくなっ…

年末、年始の焦燥感

年末から年始にかけては、私の親に子供の相手をしてもらい、集中した時間を作ることが出来たから、銀行マン時代には山崎豊子さんの長編小説のように二日間くらいで読了できる本を読むことが多かった。最近は時間の自由度が高く、二日ぐらいの時間を作ること…

映画評論家への道(2)

バタバタと時間が過ぎていったが、気になっていた韓国映画DVD2本を観た。①「息もできない」 昨年の東京フィルメックスでグランプリを受賞した作品。 映画の暴力シーンを観ながら、悲しみの涙が滲んできたのは初めての経験である。 人は経験から自己表現…

映画評論家への道

映画評論家になるには、1万本の映画を観ることが必要だと聞くが、私が観た本数は未だ3千本位だろうか。また、2本が加わったが、問題は同じくらいのペースで忘れ始めているように思われることである。①廣木隆一監督「ヴァイブレータ」 寺島しのぶがたくさん…

イギリスの夏

日本に住む孫二人を連れて、久方ぶりに女房のイギリスの田舎に行って来た。ロンドンに住んでいるので未だ会ったことが無かった1歳の孫を含めて、9歳を頭に5人の孫と2週間強いっしょに生活できたので、将に至福の夏休みであった。女房の何代か前の財を成…

「ガラスの巨塔」

本書を小説と思って読む人はいないはずで、将に今井氏の部分的自叙伝である。アングロサクソンの社会では、社会的に活躍した人物の多くが自叙伝をまとめ、当然ではあるが自己正当化を図る。対立した人物の自叙伝を読み比べることで、歴史がより正確に理解出…

「社長になれなかった男」

人間誰しも人生を生きているから、一冊だけは本が書けると言う。「ガラスの巨塔」という元NHK「プロジェクトX」のプロデューサーが書いた自叙伝的小説を面白く読んだので、ツンドクになっていた本書も読むことにした。ともに、著者が素晴らしい業績を残…

たかがボールゲーム

あと2時間でW杯の対オランダ戦が始まる。多分、大敗することであろう。間違って勝ったとしても、オランダは人口15百万人の小国に過ぎないから、日本が勝っても本当は驚くべきではない。 小学校の時は、夏は野球、冬は蹴球をやったものだ。1年先輩に犬飼さ…

山梨日立建機 雨宮清社長

テレビ番組の長時間録画が可能になったので、見逃さないように必ず録画することにしている番組が幾つかある。村上龍の「カンブリオ宮殿」もその一つである。「毎日が日曜日」とまでは行かないが、「必要あれば連休可」という立場になったので、本物の連休の…

素晴らしき若者達よ!

宮里藍のオチョア引退試合での優勝、石川遼の58打での優勝。野球のイチローとゴジラ松井。 我々の世代で、一人で海外で本当に活躍できるスポーツ選手を想像することは難しかった。今や自然体で、自分の力だけで活躍する若者達がこれだけ出てきている。ダメ…

イスラム金融と金融工学

イスラム金融はほとんど知らない。金利が取れないから、リースのように物を貸したり、株式のように利益分配する形式を仮想するくだらない話だろうと思っているから、調べる意欲が湧いてこない。しかし、ある人が「金利を設定するには、借入人の将来の返済能…

「きみに読む物語(The Notebook)」

時間があれば、観ようと思って沢山借りてきた正月用DVDの1枚である。アメリカのベストセラー本の映画化作品で、日本でもヒットしたので、名前だけは覚えていた。 「私はどこにでもいる平凡な人生を送ってきた平凡な男だ」という最初のナレーションが身に…

北沢秋「哄う合戦屋」

知人から、北沢秋さんの「哄う合戦屋」をいただいた。 時代小説はほとんど読まないが、読み出すと面白くて一気に読んでしまった。主人公の「石堂一徹」の不器用な生き様、「若菜」というお姫さまの明るく天衣無縫な性格設定、そしてこの二人の微妙な関係を楽…

師走を前に

「明日から3連休。久し振りに仕事は一切いれず、人生を楽しんできます。」このように書きたいと思うが、残念ながらこれは私が最も頻繁に読んでいるブログの昨日の最後の文章である。所謂「出来る人」には、このように上手く区切りを作る人が多い。 「寝てい…

力になってやれない問題

学生、卒業生や知人から、私では力になってやれない問題の相談を持ちかけられることがある。勿論、この逆に、私の方から力になってもらいたいと知人に連絡をとることもある。 この場合の対応として、①相手にせず黙殺する、②十分に時間をとって話を聞いてあげ…

夢と希望

失望することが多い厄年のような1年が過ぎたと書きました。 自分を説得しようとしてはいるが、説得しきれてない考え方は、ポジティブに考えることである。アメリカのベスト・セラー「サンキューパワー」の日本語版をいただいたので、速読したが、どのような…

月見れば、・・・

小さな家であるが、屋上を作ったことは正解であった。暑い時期の夜、屋上でボーとしているのは至福の時間である。 中秋の名月を見ると、大江千里の「月見れば 千々に物こそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど」を思い出してしまう。10年以上外国で暮ら…

無常

親父が死んだ。2月末に大腿骨を骨折、手術をしたが、その負担から回復できず、4ヶ月の入院生活のあと、95歳を目前に他界した。転んで骨折するまでは大変元気で、家族には迷惑を掛けず、まあ天寿を全うした往生と言えよう。 手術のあと、嚥下が出来なくな…

時流に乗る人、乗れぬ人

6月の学内外の勉強会で、時流に乗る人3人、時流に乗れぬ人4人のお話を伺った。勉強会の講師をやられる方々だから、世間では7人とも時流に乗られていると考えられているわけであるが、4人の方は、自分の実力が十分に評価されてないので、ご自身では、時…

「スラムドッグ$ミリオネア」後日談

5月4日の本ブルグに、「「スラムドッグ」という映画は、インドを舞台にしたことだけで、相当なドラマティック性を得てしまっているので、インドを選択し得られる自動的な加点部分を差し引くと、アカデミー賞を受賞した映画と雖も、どの程度優れていると言え…