教育

宮城県よ

県立宮城大学で、静かな生活と教える喜びを与えてもらいました。 この秋も、非常勤で教えに行ってきました。 宮城大学の長い階段ホールは、「坂の上の雲」を意識していたはずです。 宮城よhttp://www.youtube.com/watch?v=MVKWtxXtZ3E&feature=relatedhttp:/…

部下と学生

冬学期になり宮城大学まで週1回日帰りで通っている。ドアー・ツゥー・ドアーで3時間弱の通勤時間であるが、新幹線とバスの中で本が読めるので苦痛は感じない。仙台郊外の山の麓にあるので、緑に囲まれ、着くとホッとする。人にぶつからないように神経を使…

「マイ・バック・ページ」

東日本大震災の本当のドラマを見聞きしていると、映画に行って人工的で矮小なドラマを観る意欲が失せて来てしまう状況が続いているが、幾つかの理由が重なり、遅ればせながら「マイ・バック・ページ ある60年代の物語」を観に行った。 本作を一言で言えば…

「ブラック・スワン」

東日本大震災による悲劇、人情劇、人間の生き様等々を見聞きしていると、映画に行って人工的で矮小なドラマを観る意欲が失せて来てしまうが、バレー・ダンサーを主人公にした本作は、愛娘の半生を思い浮かべて、観に行かざるを得なくなる映画である。 娘は、…

専門職大学院を崩壊させるな!

法科大学院を筆頭に「高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培うことを目的とする」文科系修士コースである専門職大学院制度が作られて8年になる。しかし、現状は満足な運営が行われているケースは少数であり、採算問題、就…

トム・ハートマン「ADD/ADHDという才能」

事業構想論や起業ファイナンスを教えていて、気になることがある。それは、新しい事業を構想する能力は、生まれつきのものなのか否か、どこまで教育できるものなのかということである。「天才は99%の努力と1%のインスピレーションからなる」とエジソン…

イギリスの夏(5)

「17歳の肖像」というイギリス映画があります。原題は"An Education"で、1961年を舞台とする人気記者の回顧録に基づき2009年に映画化され、多くの映画祭で高く評価されています。原題の方が映画の問題意識に忠実で、日本マーケット向けの邦題は内…

イギリスの夏(4)

イギリスに滞在中に、銀行勤めをしていた頃の部下とその家族に久しぶりに再開した。彼は、ケンブリッジ大学の数学科を卒業し、新入社員として入社してきた。英国訛りの英語が印象的であったが、それ以上に強く印象に残っているのが、入社早々に「新聞紙はじ…

イギリスの夏(3)

「日本語は日本人の魂とかの議論は学校以外で生活したことのない学者先生にまかせて、百万人ぐらいは日本人としても十分教養がありしかも美しい発音で、内容のある文法的に正しい英語を話せ、理解できるような人を養成しなければ日本の将来はない」 これは寺…

イギリスの夏(2)

「サマーウォーズ」という日本のアニメーション映画があります。多少話題になった作品ですが、見逃していたのでテレビ放映を録画しておいて昨晩観ました。情報ネットワークに関するところは理解できませんでしたが、私のイギリスの夏と幾つかの共通点があり…

孫とiPhone,iPad

春休みに家内と久しぶりに長男の家に泊まった。9、6、2歳の男ばかりの3人の孫が居り、騒がしいが大変楽しかった。 2歳8カ月の三男がもっともウルサイわけであるが、これを黙らせる武器がある。iPhoneである。レストランなどに行って、静かに座らせてお…

教育労働者

MYU客員教授として、28日(土)に3コマ270分の集中講義を行った。仙台日帰りであることもあってか、非常に疲れたが、歳だとは思いたくない。仙台やその郊外にあるMYUに来ると、緑が多く、故郷に帰ったようにほっとする。人間の住む環境とは思わ…

NHKの存在意義

先日、福地NHK会長が出席されている勉強会で、「日本の文化水準の最低レベルの維持に、NHKの貢献と存在意義は極めて大きい。NHKが無ければ、日本国民のレベルは恐ろしいほど低いものなってしまうと思う」と不遜なコメントをさせていただいた上で、…

「地方分権推進」のナンセンス

昨日乗った電車の中で、またもや不快で悲しい思いをした。日本の女性教育の問題である。大学で教えているが、平均すると女子学生の成績の方が良いのではないかと思っている。彼女達の多くの発想は、現実的で着実で、そして夢が無い。確かに、子供を生み、育…

インチキな連中

ベスト・セラーを続けているという知的創造力開発に関する本を読んだ。著者x氏は有名国立大学の名誉教授であるから、それほどいい加減な人ではないはずであるが、学者の書いた本にしては、原典の引用とか参考文献がほとんど明示されていないことが気になっ…

映画「いまを生きる」

必要があり、久しぶりにDVDを観ました。何度観ても、傑作は良いものです。 アメリカで行われた「起業を教える人のための講習会」に参加されたある教授から、「いまを生きる(Dead Poets Society)」が教材に使われたとの話を伺って、観ることにしたのが初…

ゼミ生・リユニオン

この間まで教えていた宮城大学のゼミ生が3年間で50人弱おり、この時期に東京でリユニオンをしている。地元仙台はもとより、青森からも参加があり、今年は20名程度が集まった。 この連中が好きである。理由を考えてみると、次のようなことが思い浮かぶ。…

アカデミック・ハラスメント

大学で教え始めて4年半になった。学年末に学生が行う授業評価を参考にしながら、教え方の工夫をしている。これまでの評価は良好で、コメントも大半が納得できるものであったが、前期末の評価で「アカデミック・ハラスメントと言っても良い発言に注意してもら…

核家族の問題点

長男のところの孫二人と北海道まで遊びに行った。未だ、7歳と5歳であり、無理な移動には制約があることから、デスティネーション・リゾートに行くことにした。「デスティネーション・リゾート」という概念は、昔、ハワイのホテル開発プロジェクトを担当して…

理解出来ない「崖の上のポニョ」

巨匠宮崎監督が、「崖の上のポニョ」という子供向けを意識した作品に、どれほど努力されたかというNHKのドキュメンタリーを観、半ば義務感で7歳と5歳の孫を連れて観に行った。 宮崎アニメの半分は観たと思うが、絵のゴテゴテした感覚が嫌いであるとか話…

金融士

金融庁の発案で、「金融士(仮称)」資格の創設構想が打ち出されている。これも遅きに失した政策であるが、無いよりはマシな制度になることを期待したい。 40年前、公務員ではなく銀行に就職することにした時点で、プロ金融マンとして公認会計士の能力が必…

大学教育をどう考えるのか

前回に引き続き、大学教育を考えてみたい。 我国の重要な中期的課題の一つが教育問題であり、大学及び大学院教育であると考え始めてから久しい。例えば、10年ほど前に出版した本の中にも「アメリカの金融教育」の章を設け、ビジネス教育における日米間の圧…

専門職大学院

専門職大学院と言う言葉はやっとわが国でも定着したかに思われるが、専門職大学院で十分にその機能を発揮出来ている成功例は未だ極めて少ない。 1971年に社費留学生としてアメリカのビジネス・スクールに留学させてもらった時の驚きは未だ鮮明に覚えてい…

「わが青春に悔いなし」

昨日、大学から帰ってテレビをつけると、黒澤明監督の「わが青春に悔いなし」が始まるところであった。あまり気にしたことがない映画であったが、奇遇であり観ることにした。 出だしから引き込まれてしまった。正義感が強く実行力のある「野毛」と、母親の言…