鳩山首相の大功績

 また一人、首相が失脚した。二世、三世のお坊ちゃま達が、ダダをこねて首相の座に座ってみたものの、能力を超えた激務に耐え切れず、玩具を投げ出すように退陣を重ねてきた。職を投げ出しても立派に食べられるお坊ちゃま達が羨ましが、国民は大いに迷惑でもある。
 安倍、福田、麻生、鳩山と並べて比較すると、鳩山さんが最も誠実で、スピーチが上手であったように思う。「友愛」というお祖父さんの鳩山一郎さんがメンバーであった秘密結社フリーメースンのスローガンを振り回したのでギョットしたが、由起夫氏はフリーマースンのメンバーではないようである。いずれにしろ、夢と現実の見境がなく、正直で、上座から人に気を使い過ぎる良家の教育を受けたことが裏目にでてしまったようである。少なくも、口の利き方も知らない福田さん、漢字も読めない麻生さん等とは玉が違うように思う。
 辞任に当たり、小沢一郎氏と刺し違えてくれたことは大変な功績で、それだけで空回りの八ヶ月を帳消しにしてくれることになるのではないだろうか。傍若無人に日本を私物化しかけているように思われた日本の巨大なガン細胞を、これしかないような方法とタイミングで見事に切除してくれたということになることを心底期待したい。そうなる為には、菅、仙谷、枝野等々の各氏が本当の政治を行ってくれることが必要である。鳩山由起夫氏は、意図に反して、その舞台を準備したと後世評価される展開であって欲しい。