野口先生もそう言っておられるのに・・・
前回の「またもや円預貯金者の勝利」の続きです。
敬愛する野口悠紀雄先生が、「野村ジョイ」のインタビューで次のように言われていることを見つけた。
Quote
− いずれにしても、何らかの形で資産運用をしていくことは必要だといえますか。
金融資産は何らかの形で運用せざるを得ません。タンス預金は盗難や火災の危険もありますから。せっかく世の中に金融機関というものがあるのですから、それは利用した方がいい。
− ちなみに、先生の資産運用法は?
現在、私の金融資産のほとんどは定期預金です。日本円以外の運用は、2004年から1年間アメリカのスタンフォードにいたときに、現地で米ドルの預金を持っていまして、帰国後も解約するのが面倒で、しばらく放っておいた。1ドル100円くらいの時に解約しました。金利が高かったこともあり、これはかなり増えましたね。
− いずれも銀行預金ですね。ご自身ではあまり積極的には投資はなさらない?
定期預金も一種の投資です。比較の問題で、それが最も望ましいと思っていたのでそうしていたわけです。これまではデフレでしたから、金利の低い定期預金でも資産価値は上がってくれた。しかし、今後もずっとそのままでいいかというと、これについては議論の余地があります。
− といいますと?
現在の日本の資産保有者にとって一番大きな問題は、近い将来、急激なインフレと円安が生ずる可能性があるということです。それがいつ頃か、どの程度のものになるかはわかりませんが、日本の現在の財政状況や産業構造を考えると、起きる可能性は否定できない。インフレ、円安に備えるには、内外のリスク資産を運用に組み込むことを考えていく必要があるでしょう。
Unqote
私と野口さんは同じ事を考えている。何が違うかというと、タイミングである。懸念される「急激なインフレと円安」対策として、外貨運用と株式投資に早く着手し過ぎてしまったし、物価変動国債投信に早く投資し過ぎてしまったわけである。
相場格言に曰く、「もうは未だなり、未だはもうなり」