言うまいと思えど今日の・・・

 蒸し暑い不快な日々が続いている。これだけお寒い政治状況と原発危機が続いているのだから、多少涼しく感じても良いはずであるが、菅内閣の迷走が不快感を大幅に増幅している。
 二世、三世のお坊ちゃま達が、ダダをこねて首相の座に座ってみたものの、能力を超えた激務に耐え切れず、玩具を投げ出すように退陣を重ねてきたので、市民運動上がりの菅首相には多少の期待を持っていたが、大きなビジョンも無く、生じた問題に対してパブロプの犬のように条件反射し、狡賢い言葉のあやを利用した「自己保身」以外のプリンシプルがまったくないような人物に思われてきた。ご本人を直接存じ上げているわけではないが、これだけ悪く言われ、孤立してしまったからには相当にいやな男であろうことは間違いない。長年のサラリーマン生活の経験から言えば、このタイプの人間が思った以上に成り上がった事例は少なくない。むしろ、責任を取らされるような行動は起こさず、失敗した場合には他人の責任に出来るように工夫し、空虚な弁舌はそこそこ上手に出来る、このような人種が大企業や官庁の主流派のような気がする。
 目白に御殿を建てた金権政治家の出現により、日本人の倫理感や社会風土が大きく変化したように思っているが、小泉政権以降のわがままなお坊ちゃま首相達が国を玩具にした歴史、そして「利己主義と自己保身」以外のプリンシプルを持たない菅夫妻による政治の私物化により、日本人の倫理感や社会風土が更に寒々しい嫌な国に向かって変化しつつあるのであろう。