10月相場をどうするか

 夏休み前に、TOPIXをショートしておいたが、グローバルな株式市場の下落が予想以上で、休暇中にまたもや損失が増加し、年初からタダ働きをしてしまったことになる。多少の慰めは、子供が留学していていた時には、230円で買っていたポンドが130円前後となり、イギリスの物価や女房の生活費が割安に見えていることであろうか。イギリスの高速道路の印象では、日本車や英国産フォードが減少し、ドイツ車が増加し、韓国車が目に付くようになったように思う。女房の安物テレビがサムソンで、PCはアップルであることを見ても、最後の円高期が始まっているとしか思えない。
 外貨も日本株も割安水準にあると思うが、中国、インド、ブラジルといった代表的新興国の経済状況が悪化し、今頃レーマン・ショックの住宅ローン証券の後始末の損害賠償請求をしたり、格付け機関の規制を議論しているようでは、経済官僚の辞職が続くアメリカ政府も頼りにならないし、ヨーロッパの混乱も依然続いており、相場はもう一段の下げを見せるのではないだろうか。ブラック・マンデイに限らず、歴史的に10月に証券市場が大幅下落したことが多いのも気になる。更に、ショート・ポジションを増加させることも考えなくてはならないが、外貨も日本株も割安に見えるので、悩ましいところである。ここで大きくショートが取れるようであれば、相場師になれるのかもしれないが、残念ながら一介の老教授にはそれだけの勝負度胸の持ち合わせはない。