2010-01-01から1年間の記事一覧

「社長になれなかった男」

人間誰しも人生を生きているから、一冊だけは本が書けると言う。「ガラスの巨塔」という元NHK「プロジェクトX」のプロデューサーが書いた自叙伝的小説を面白く読んだので、ツンドクになっていた本書も読むことにした。ともに、著者が素晴らしい業績を残…

またもやコップの中の嵐

菅民主党は、鳩山前首相の暴君小沢一郎氏と心中するという大功績(6月4日ブログ)を活かすことが出来なかった。大変残念である。民主党敗北の原因は、菅首相が消費税問題を不用意に持ち出したことにあると言われるが、私はそうは思わない。国民の過半は、…

ワールド・カップ終了

日本が予想以上に健闘したことから、サッカーW杯は大変な盛り上がりとなった。日本が未だ勝ち残っていた時に、その日一日にお話する機会のある人達のほぼ全員に「W杯に興味をお持ちですか?」と聞いてみることにした。 男のビジネスマンが回答の多数派であ…

野口先生、ここから如何されますか

敬愛する野口悠紀雄先生の最近の投資判断を6月3日に引用させていただいた。日本人投資家の中期的な懸念材料がインフレと円安であることは同感であるので、このまま単純な円預貯金中心のポートフォリオを永久に続けるわけにはいかないが、ここから如何すれば…

「告白」

「オールド・ボーイ」「親切なクムジュさん」「チェイサー」「母なる証明」等々、良く出来ているとは思うが、あまりにも毒々しく血の臭いのたち込めた韓国映画は、病的社会を反映しているのではないかという不気味さを感じてしまう。日本では、このような映…

惜敗

W杯対オランダ戦、日本は予想以上の善戦をしてくれた。対カメルーン戦より、内容は良かったと思う。 などと素人が偉そうなことを書いているが、世界45位の日本代表でも個々の選手の能力は信じられないほど高い。大学時代に体育会サッカー部の練習に参加させ…

たかがボールゲーム

あと2時間でW杯の対オランダ戦が始まる。多分、大敗することであろう。間違って勝ったとしても、オランダは人口15百万人の小国に過ぎないから、日本が勝っても本当は驚くべきではない。 小学校の時は、夏は野球、冬は蹴球をやったものだ。1年先輩に犬飼さ…

鳩山首相の大功績

また一人、首相が失脚した。二世、三世のお坊ちゃま達が、ダダをこねて首相の座に座ってみたものの、能力を超えた激務に耐え切れず、玩具を投げ出すように退陣を重ねてきた。職を投げ出しても立派に食べられるお坊ちゃま達が羨ましが、国民は大いに迷惑でも…

野口先生もそう言っておられるのに・・・

前回の「またもや円預貯金者の勝利」の続きです。 敬愛する野口悠紀雄先生が、「野村ジョイ」のインタビューで次のように言われていることを見つけた。Quote − いずれにしても、何らかの形で資産運用をしていくことは必要だといえますか。金融資産は何らかの…

またもや「円預貯金者」の勝利

大学で「証券投資分析」を教えたり、証券アナリスト協会の役員もしているので、またもや証券投資で損をしましたとは言いづらい。 「敗者の条件」という本があるが、投資市場の過半の取引は年金運用や投資信託といったプロが請け負っているので、市場平均はプ…

映画雑感

やらなければならないことがあるので、映画とDVDを遠ざけるようとしているが、DVDを借り始めてしまうと、根が映画好きなだけに返却・借入の悪循環が始まる。このところ観たDVDのいくつかの寸評です。(1)「活きる」 チャン・イーモア監督、コン・…

山梨日立建機 雨宮清社長

テレビ番組の長時間録画が可能になったので、見逃さないように必ず録画することにしている番組が幾つかある。村上龍の「カンブリオ宮殿」もその一つである。「毎日が日曜日」とまでは行かないが、「必要あれば連休可」という立場になったので、本物の連休の…

素晴らしき若者達よ!

宮里藍のオチョア引退試合での優勝、石川遼の58打での優勝。野球のイチローとゴジラ松井。 我々の世代で、一人で海外で本当に活躍できるスポーツ選手を想像することは難しかった。今や自然体で、自分の力だけで活躍する若者達がこれだけ出てきている。ダメ…

イスラム金融と金融工学

イスラム金融はほとんど知らない。金利が取れないから、リースのように物を貸したり、株式のように利益分配する形式を仮想するくだらない話だろうと思っているから、調べる意欲が湧いてこない。しかし、ある人が「金利を設定するには、借入人の将来の返済能…

孫とiPhone,iPad

春休みに家内と久しぶりに長男の家に泊まった。9、6、2歳の男ばかりの3人の孫が居り、騒がしいが大変楽しかった。 2歳8カ月の三男がもっともウルサイわけであるが、これを黙らせる武器がある。iPhoneである。レストランなどに行って、静かに座らせてお…

「リーマン・ブラザーズと世界経済を殺したのは誰か」

日本人としては投資銀行の内幕を最も良く知っているはずの桂木さんが書いた本であるから、大いに期待して読ませていただいた。もっとギラギラした内実を聞くことを期待していたが、大半は別の人が書いたのではないかと思われるほど評論家的で、行儀が良すぎ…

ブラック・ジョーク

あるブログからのコピペであり、出所は霞ヶ関との噂であるが、この位うまいジョークになると、紹介したくなってしまう。「日本には謎の鳥がいる。正体はよく分からない。中国から見ればカモに見える。米国から見ればチキンに見える。欧州から見ればアホウド…

サンデー・プロジェクト

田原総一朗の「サンデー・プロジェクト」が、本日限りでやや不自然に21年の放送を終了した。田原氏の直裁で下品な切込みが好きであっただけに、大変残念である。題材の選択の偏り、国際的な話題や文化的な問題に弱い等の弱点はあっても、一つの報道番組に…

しあわせの隠れ場所

観に行くかどうか迷っていた映画である。迷った理由は、観ている間は人間の善意に幸せを感じ、極めて後味も良い映画であろうことは、そのストーリーや配役の妙から予想でき、観ても新しい発見が少ないと思ったからである。少数の人が本作を「偽善は見るに耐…

10億円欲しい!

映画制作や起業の最初の資金源は、3Fであると言われる。三つのFとは、教科書的にはFounder, Family, Friendsであるが、半分自虐的にFoolsがもっとも重要な資金源であるとも言われている。 私の次男はアメリカで映画監督をしているが、下記のMR. CRUMPAKER…

年金もらい忘れご用心

3月7日付けの日経新聞にタイトルの記事があり、年金依存度の高い生活になってきているので、読むことにした。 「厚生年金に20年以上加入した人の妻は、夫が定額年金をもらい始めると同時に、妻が65歳になるまで加給年金をもらえるが、夫が請求していな…

ハート・ロッカー

前から観に行くことにしてはいたが、アカデミー賞受賞ということで映画館にすっ飛んで行った。「アバター」は見世物として高く評価するが、アカデミー賞は取って欲しくないので、受賞した本作が予想以上の秀作であることが確認でき、納得できた。 アメリカが…

オリンピック

近況報告でブログを書いているが、他のことに追われだすと、あまり器用でないだけに昨今のように日記ではなく月記になってしまう。先日、前に務めていた大学のゼミ生が集まってくれて、楽しい一時を過ごしたが、多くの参加者がこのブログを読んでいてくれた…

アバター

SF物は嫌いであるし、Jキャメロンも好きでないし、予告編で観た毒々しい絵作りも趣味でないし、昔見た3Dは頭が痛くなったし、「アバター」は観に行かないことにした映画である。 しかし、これだけ話題になると、映画ビジネスを研究するものとしては、相…

「強欲は死なず」

「金融ゲームの実態を活写したフランスのベストセラー」という呼び声で読んでしまったが、読んだことを悔やんでいるし、時間とカネを返して欲しい。本書はまともな金融のインサイダーが書いた本ではないインチキ金融本である。小説だからインチキということ…

フロスト×ニクソン

見損ないの映画を観るために、正月に借り溜めしたDVDのひとつが「フロスト×ニクソン」。 ウォーター・ゲイト事件時に、アメリカ留学中であったが、残念ながらフロストVSニクソンの対決は見損なった。家内を含めリベラルなアメリカ人に囲まれていたことも…

「サザエさんと株価の関係」

「サザエさんと株価の関係―行動ファイナンス入門」(吉野貴品、新潮新書)という本があります。ポイントを言えば、昭和44年から放映されている長寿アニメ「サザエさん」の視聴率で、景気が分かり、株価が分かるとしております。確かに、サザエさんの視聴率が…

岸田秀「唯幻論」

民主党新政権の対外政策の迷走は、岸田秀の「唯幻論」を思い出させてくれる。 岸田の考えは、体系的な思考というより思いつきと言った方がよいが、「日本は精神分裂病的である」「ペリーの来航を切っ掛けに、鎖国と言うナルチシズム的自閉症から、いきなり苦…

「空飛ぶタイヤ」

WOWOWの関係者から好評の連続ドラマであると聞かされて、正月にDVDを観ることにした。原作も同名であるが、命名が悪く、子供向けアニメかと思っていたが、三菱自動車リコール問題を下敷きにした極めて硬派の社会派ドラマと知って驚いた。 志を失いかけている…

「きみに読む物語(The Notebook)」

時間があれば、観ようと思って沢山借りてきた正月用DVDの1枚である。アメリカのベストセラー本の映画化作品で、日本でもヒットしたので、名前だけは覚えていた。 「私はどこにでもいる平凡な人生を送ってきた平凡な男だ」という最初のナレーションが身に…